「AIに質問しても、なんだか話が噛み合わない…」
「英語で聞いたほうが賢い答えが返ってくるって本当?」
ChatGPTやGeminiなどの最新AIに触れていると、ふとそんな疑問を感じることがありませんか? 実は、日本語は構造的な特徴から、AIにとって処理が難しい言語の一つとされています。
今回は、中高生から大人まで知っておきたい「AIが日本語に苦戦する本当の理由」を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
「区切り」がない!AIを悩ませる文字の並び
英語の場合、単語と単語の間に必ずスペース(空白)があります。
- Example: “I have a pen.”
しかし、日本語はどうでしょうか。
- 例: 「私はペンを持っています。」
このように文字がびっしりと繋がっています。
AIはまず「どこからどこまでが一つの意味の単位か」を判別する処理(分かち書きやトークン化)を行いますが、ここで読み間違いが発生しやすいのです。
コンピュータが言葉を理解する仕組みをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
「主語」が家出中?究極の空気を読む言語
日本語の最大の特徴は、「主語を言わなくても伝わる」ことです。
- Aさん:「(あなたは)お昼食べた?」
- Bさん:「(私は)さっき食べたよ」
人間同士なら「空気」を読んで理解できますが、データとして言葉を処理するAIにとって、この「消えた主語」を推測するのは至難の業です。
さらに、日本語は同じ言葉でも文脈によって意味がガラリと変わります。
「やばい」という一言が「最高」なのか「最悪」なのか、AIは前後の状況から必死に推理しているのです。
加えて、日本語には敬語や丁寧語の使い分けがあります。
「行く」「行きます」「参ります」のように、同じ動作でも相手や場面によって表現が変わります。
そのため、AIは話し手の立場や関係性まで考慮する必要があり、文脈の読み取りがより重要になります。
AIとの会話をスムーズにする「背景情報」の伝え方はこちら。
インターネット上の「情報の量」が違う
AIの性能は、学習データの量や質に大きく影響されます。
現在の大規模AIは、学習データの中で英語の割合が非常に高いとされています。
日本語のデータ量はそれに比べると圧倒的に少ないのが現状です。
- 英語のデータ: 巨大な図書館
- 日本語のデータ: 小さな本屋さん
この圧倒的な情報量の差が、回答の精度や自然な言い回しの差として現れてしまいます。
ただし、近年は日本語のデータも急速に増えており、以前に比べると日本語能力は大きく改善しています。
AIと上手に日本語で付き合う「3つのコツ」
AIが日本語に苦戦しているなら、こちらから少し歩み寄ってあげましょう。
これだけで回答の質が劇的に上がります。
- 「主語」をハッキリさせる 「〜について教えて」ではなく「私は大学生です。〜について300文字で教えて」のように、誰がどうしたいかを明確にします。
- 一文を短くする 複雑な長い文章よりも、箇条書きなどを使ってシンプルに伝えると誤解が減ります。
- 「役割」を与えてあげる 「プロの編集者として」「親切な先生として」と言葉のトーンを指定すると、日本語のニュアンスが安定します。
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よくある質問(FAQ)
- Q最近のAIは昔より日本語が上手になった気がします。
- A
その通りです!2026年現在、AIの日本語能力は飛躍的に向上しており、日常会話では不自然さを感じないレベルになっています。
開発側が日本語の学習データを重点的に追加している成果です。
- Q日本語が苦手なら、英語で質問したほうがいいですか?
- A
専門的な論文や最新のIT技術など、英語の一次情報が多い分野については、英語で質問して翻訳機能を使う方が精度の高い回答が得られる場合があります。
- Q方言やネットスラングは理解できますか?
- A
有名な方言や広く使われているスラングはある程度理解できますが、最新の流行語や非常にニッチな表現は、間違った解釈(ハルシネーション)の原因になることがあります。
まとめ
AIが日本語を苦手とするのは、日本語がそれだけ「奥深く、高度な文脈理解を必要とする言語」だからです。
決して「AIが使えない」わけではなく、その特徴を知った上で「伝わりやすい工夫」を添えてあげる。それが、AIという便利な道具を使いこなすための第一歩になります。
次は、AIに具体的な「役割」を与えて、より自然な日本語を引き出す練習をしてみませんか?
最新のAI(ChatGPTとGemini)の日本語の使い勝手を比較してみるのも面白いですよ。

