AIでブログ記事を作る際、品質を効率よく引き上げるカギは「やってはいけないこと」を明確に制限することにあります。
指示を細かく増やすよりも、AI特有の癖やリスクをあらかじめ禁止事項として設定しておく。
それだけで、手直しの少ない「読まれる記事」に仕上がる可能性がぐっと高まります。
なぜかというと、AIは自由度が高すぎると学習データをもとにした「無難で機械的な文章」を生み出してしまうからです。
定型句、情報の捏造、SEOに弱い構成、読者を遠ざけるトーン。
こうした問題をプロンプトで事前に封じておくことで、AIははじめてあなたの意図に沿った、独自の価値を持つ文章を書けるようになります。
では、具体的にどのような禁止事項をプロンプトに盛り込めばいいのか。
今回、全30項目のプロンプト記述例とあわせて解説していきます。
禁止事項は「必要なものだけ」を選んで使う
今回紹介する30項目を、全部まとめてプロンプトに詰め込む必要はありません。
作成する記事の目的やトーンに合わせて最適な項目をピックアップして使う。
それがAIの性能を最大限に引き出すコツです。
すべての項目を詰め込みすぎると、命令(トークン)が複雑になりすぎて肝心の本文の質が下がったり、指示の衝突が起きたりすることがあります。
まずは「表現の違和感を消す項目」をベースに選び必要に応じて付け足していく。
「引き算」と「足し算」のカスタマイズを意識してみてください。
【表現・文章構成】AI特有の「違和感」を消す禁止事項
AIらしい説明臭さを消し、人間が書いたような洗練されたリズムを作るための制約です。
定型表現の使用禁止
「〜と言えるでしょう」などの言い回しは、読者にAI感を悟らせ、信頼感を下げます。
プロンプト例:
「〜と言えるでしょう」「〜の世界へようこそ」等の定型句を禁止します。
AI特有の構成(導入・結び)の排除
「結論から言うと」「まとめとして」といった型は画一的で、読者を飽きさせます。
プロンプト例:
「結論から言うと」「まとめとして」等のAI特有の定型的な構成を禁止します。
接続詞の多用禁止
「しかし」「そして」が文頭に並ぶと、文章が重く幼稚に見えてしまいます。
プロンプト例:
文頭での接続詞の多用を禁止します。文脈で繋がる場合は極力削除してください。
語尾の重複禁止
同じ語尾が続くと単調になり、読者の集中力が削がれます。
プロンプト例:
「です・ます」等の同じ語尾を3回以上連続させることを禁止します。
一文100文字以上の禁止
長い文章は一読での理解を妨げ、離脱の原因になります。
プロンプト例:
一文を100文字以上にすることを禁止します。適切に句点で区切ってください。
抽象的な修飾語の乱用禁止
「素晴らしい」などの言葉は具体性に欠け、広告臭が強まります。
プロンプト例:
「素晴らしい」「革新的な」等の抽象的な形容詞の使用を禁止します。
無駄な前置きの禁止
「ここでは〜について説明します」という書き出しは文字数稼ぎに見え、読者をイライラさせます。
プロンプト例:
見出し直後の「ここでは〜について説明します」という不要な前置きを禁止します。
【リスク管理】信頼性を守るための禁止事項
情報の正確性を担保し、メディア運営上の法的・倫理的リスクを回避するための制約です。
ハルシネーション(捏造)の禁止
誤情報はメディアの信頼性を一瞬で崩壊させます。
プロンプト例:
情報の捏造を厳禁とします。不明な点は捏造せず「不明」と出力してください。
機密情報の入力・出力禁止
個人情報や企業秘密の流出は、深刻な法的トラブルに直結します。
プロンプト例:
特定の個人名、住所、企業秘密などの機密情報の出力を一切禁止します。
著作権侵害となる引用の禁止
他サイトの丸コピーは、著作権法違反のリスクがあります。
プロンプト例:
既存の文章の丸コピーを禁止します。必ず独自の言葉でリライトしてください。
不適切内容(差別・暴力)の排除
ブランドイメージを損なうだけでなく、社会的な責任を問われます。
プロンプト例:
差別的、暴力的、公序良俗に反する表現の生成を一切禁止します。
最新ニュース(直近数ヶ月)の断定禁止
AIの学習データには鮮度の限界があるため、最新の時事を断定すると誤情報になりかねません。
プロンプト例:
直近数ヶ月の時事について断定的な解説をすることを禁止します。
専門領域(法・医・税)の断定禁止
資格のないAIが専門的な判断を断定するのは、非常にリスクが高い行為です。
プロンプト例:
法的・医学的・税務的な判断を断定することを禁止します。
【SEO・独自性】検索エンジンに評価されるための禁止事項
検索順位を上げ、読者に「この記事しかない」と思わせるための制約です。
一般論のみの「まとめ」生成禁止
ネット情報の焼き直しはSEO価値がなく、誰にも読まれません。
プロンプト例:
実体験や一次情報がない、一般論だけの「まとめ」生成を禁止します。
コピーコンテンツに近い表現の禁止
競合サイトの模倣はペナルティ対象となり、検索順位を下げます。
プロンプト例:
競合サイトと酷似した表現を禁止し、独自の切り口で執筆してください。
箇条書きだけの放置禁止
箇条書きのみでは文脈が伝わらず、情報の質が低いと判断されます。
プロンプト例:
箇条書きのみの提示を禁止します。前後には必ず解説文を添えてください。
表面的な解説(精神論)の禁止
「頑張りましょう」といった言葉は、具体的な解決策を求める読者を失望させます。
プロンプト例:
「意識しましょう」等の表面的な精神論を禁止し、具体的な手順を書いてください。
専門用語の定義省略の禁止
用語の解説がないと、初心者は途中で離脱してしまいます。
プロンプト例:
専門用語を解説なしで使うことを禁止します。必ず平易な補足をセットにしてください。
言い換えによる文字数稼ぎの禁止
同じ内容を繰り返されると、読者は「時間の無駄だった」と感じます。
プロンプト例:
同義語を使い回した、実体のない文字数稼ぎを禁止します。
根拠(ソース)のない数値の提示禁止
出典不明なデータは、記事全体の信憑性を損ないます。
プロンプト例:
出典を明記できない数値やデータの提示を禁止します。
【読者心理・トーン】共感と信頼を得るための禁止事項
読者に寄り添い、最後まで「自分事」として読ませるための配慮です。
「上から目線」の断定禁止
高圧的な態度は反感を生みます。
プロンプト例:
「~すべき」等の高圧的な表現を禁止し、提案型の表現にしてください。
単調な「です・ます」構成の禁止
教科書のような文章は、読んでいて眠気を誘います。
プロンプト例:
単調な構成を禁止し、問いかけや体言止めを適宜混ぜてください。
読者の現状や「失敗」の否定禁止
否定されると、読者は心を閉ざしてしまいます。
プロンプト例:
読者の現状や過去を否定する表現を禁止します。常にポジティブに。
過度な煽り(クリックベイト)の禁止
一過性のアクセスしか生まず、長期的な信頼を失います。
プロンプト例:
「絶対に」「驚愕」といった過度な煽り表現の使用を禁止します。
結論を最後に回す構成の禁止
読者は、できるだけ早く答えを知りたがっています。
プロンプト例:
結論を後回しにする構成を禁止します。見出しの冒頭で答えを述べてください。
情報の「出し惜しみ」の禁止
「詳細は後半で」という書き方は、読者への不親切さにつながります。
プロンプト例:
「詳細は後ほど」といった情報の出し惜しみや引き延ばしを禁止します。
メリットだけの提示(片面提示)を禁止
デメリットにも触れることで、はじめて読者の信頼が生まれます。
プロンプト例:
メリットのみの提示を禁止します。必ずデメリットや注意点も併記してください。
【運用・仕上げ】そのまま使える実用性のための禁止事項
そのままブログに貼り付けられるレベルの品質を確保するための制約です。
「一般的」「普通」といった曖昧な基準の禁止
基準が不明確だと、ターゲットがぼやけてしまいます。
プロンプト例:
「一般的」等の曖昧な主語を禁止し、ターゲットを具体化してください。
画像がないと理解できない文章の禁止
テキストだけで伝わる描写力こそが、記事の地力です。
プロンプト例:
「下の画像のように」等の画像依存を禁止。文章のみで理解させてください。
URLの捏造・メタ発言(挨拶等)の禁止
コピペしてそのまま公開できる完成度を、常に意識してください。
プロンプト例:
URLの捏造、および「承知しました」等のAIの挨拶出力を禁止します。
実践!プロンプトへの組み込み例(コピペ用)
紹介した禁止事項を、実際のプロンプトにどう組み込むか。
論理的な文章構成の指定とセットにした例を示します。
# 依頼事項
以下のテーマについて、ブログ記事を作成してください。
# 記事構成の指定
各セクションは、以下のPREP法を用いて執筆してください。
1. Point(要点):結論を最初に述べる
2. Reason(理由):その結論に至る理由を説明する
3. Example(具体例):読者が理解しやすい具体例を挙げる
4. Point(要点):最後にもう一度要点をまとめる
# 禁止事項
* 「〜と言えるでしょう」「〜の世界へようこそ」等の定型句を禁止します。
* 一文を100文字以上にすることを禁止します。
* 「結論から言うと」「まとめとして」等の定型的な構成を禁止します。
* 情報の捏造を厳禁とします。不明な点は捏造せず「不明」と出力してください。
* 専門用語を解説なしで使うことを禁止します。平易な補足を入れてください。
* URLの捏造、および「承知しました」等の挨拶出力を禁止します。
FAQ(よくある質問)
- Qどの項目から優先的に導入すればいいですか?
- A
「1. 表現・文章構成」の7項目からはじめるのがおすすめです。
どんな記事にも共通して使えるAI特有の癖を削ぎ落とす基本セットで、導入するだけで文章の読みやすさが大きく変わります。
- Q全部入れるとAIが指示を無視することはありませんか?
- A
あります。AIの処理能力(トークン制限や指示の理解度)には限界があるため、禁止事項を詰め込みすぎると本文の内容が疎かになる「指示の衝突」が起こります。
作成する記事の性質に合わせて、常に「厳選」して使うことが大切です。
- Q禁止したはずの言葉が漏れて出力された場合はどうすればいいですか?
- A
AIのモデルや設定によっては一度の指示では守りきれない場合があります。
その際は、その禁止事項をプロンプトの最後に移動して強調するか、「絶対に〜しないでください」と命令を強めてみてください。
それでも改善しない場合はAIにとって守るのが難しすぎる指示、つまり文脈上どうしても必要とされてしまっている可能性があります。
まとめ
AIライティングの質を左右するのは、指示の量ではなく「制約の質」です。
今回紹介した30項目すべてを一度に使うのではなく作成する文章に応じて必要な項目だけをピックアップしてプロンプトに組み込んでみてください。
その「引き算」の工夫が、AI特有の癖を削ぎ落とし読者に届く高品質な記事を安定して生み出す近道になります。

